HOME 委員長あいさつ 公大連について 加盟単位組合一覧 資料 リンク 加盟及びお問い合わせ
 
公大連通信
 
2011年 年明けに当たって

 

2010年1月14日
全国公立大学教職員組合連合会書記局

 

 「国民生活第一」をスローガンに、2009年夏の総選挙で圧勝し、歴史に新たなページを加えたはずの民主党政権への評価は、昨年流行した「ゲゲゲの〜」をもじって、「下々々の下(ゲゲゲのゲ)」と揶揄されるほど、今や散々なものとなっています。
発足当時、大学関係者からも、「競争・分断・淘汰政策の転換が図られるのではないか」と大きな期待が寄せられていましたが、しかし、民主党は「財政赤字の解消」の名のもと、「国家公務員人件費の20%削減」を政権公約に掲げていました。今日、乱立気味の「地域政党」は、これに悪乗りし、地方を含むすべての公務員を「無駄の総本家」と決めつけ、公務員労働者の賃金など勤務労働条件の切り下げや公的事業の廃止を当然のことのように求めています。
 それでなくても、バブル崩壊以降、労働者は厳しい状況におかれ続けています。国際競争に勝ち抜くことを「錦の御旗」として、労働への対価を製品の原材料費と同様に単なる「コスト」ととらえ、乱暴なリストラや雇用形態の多様化、賃金の切り下げが民間・公務を問わずすべての労働者に及んでいるのです。
 ほとんどの国民が「働けど働けど我が暮らし楽にならざり」という石川啄木の詩に共感を抱かざるを得ないほど、日本社会は閉塞感に苛まれることになりました。
 大学の現状も同様で、「頑張れど頑張れど我が大学良くならざり」というのが、大学人の偽らざる心境ではないでしょうか。
 大阪府立大学は、「100億円の府費を投じているが、府民感覚から存在意義が十分に理解されていない」という知事の一言で理系の大学へ特化されることになりました。この「独断」と「偏見」に基づいた、何の根拠もない理由で文系学部が廃止され、築き上げてきた歴史が閉ざされることになってしまったのです。
 公大連は、設置団体の「財政状況」や、それを後ろ盾にするかのような「首長の言動」に翻弄され続けている公立大学の存立基盤を強固なものとするため、国に対し、「公立大学振興助成法」の策定を求める取り組みを強めたいと考えています。
 また、同時に「学問の自由」と「大学自治」、そして教職員が人間らしい生活を営みつづけることができる「ディーセントワークの確立」、そして大学に「大学らしさ」を取り戻すための活動に最大限の努力を払っていく決意です。
 本年も、全国公立大学教職員組合連合会へのご協力、よろしくお願いいたします。

   
Copyright (C) 2007 全国公立大学教職員組合連合会 ALL Rights Reserved.
全国公立大学教職員組合連合会HOMEへ 会員の方はコチラへ